コラム

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相続セミナー

8月27日、相続診断協会主催の相続セミナーがかでる2・7(札幌市中央区)にて開催され、私がセミナーの講師を務めました。

相続は「争族」ともいわれることがあります。なぜ相続争いが起こってしまうのでしょうか?

戦前は「家督相続」であり、基本的には長子が戸主として家の財産を全て受け継いでいました。

戦後、民法が改正され、法定相続分による平等な相続が規定され、その考え方が広く定着してきたことが、要因の一つと考えられます。

また、主な相続財産が家屋である場合、平等に分けようとすると、名義を共有にする、家屋を売却して代金を分ける、などの方法になりますが、相続人の中でその家屋に住んでいた者がいると、住み続けることが難しくなる可能性があり、争いに発展しやすいのです。

さらに、苦労して親の介護をしてきた子と、介護をしていない子との間で、遺産をめぐる争いが起こることもあります。

相続争いをなるべく予防するため、遺言を残すなどの手段があり、今回のセミナーではそのような予防法を中心に取り扱いました。

高齢化社会を迎えている日本では、相続争いを起こさないことの重要性はますます高まっているといえるでしょう。

          2014年9月2日

 

 

滝川への出張

滝川へ出張に行ってきました。滝川の裁判所に出廷するためです。

私の事務所は札幌にありますが、担当する事件は札幌にとどまらないので、道内各地に出張することがあります。

出張のたびに、北海道は他の都道府県とは広さがまるで違うことを実感します。

出張では電車(JR)での移動が多いので、車内で新聞や本を読んで過ごしています。今回はワールドカップ特集の記事を読みながら、気がつけば滝川に到着していました。

普段取れないまとまった時間を取ることができるのが出張のいいところです。
                         2014年6月17日

弁護士の仕事とは

6月10日、札幌弁護士会主催の無罪事例報告研修に出席しました。

この研修は、刑事事件で無罪判決がなされた事件の弁護活動内容を、担当弁護士が他の弁護士に報告し、今後の刑事弁護に生かしていこうという目的で開催されたものです。

私も、自分が昨年に担当した刑事事件の内容を報告しました。

この事件は、「精神病を患った弟が、兄(被告人)に対して襲いかかり、兄が自分の身を守ろうとして暴れる弟の背中に馬乗りになり、首の後ろを強く押えたため、弟が窒息死した」として起訴された事件(傷害致死事件)でした。

家庭内で起こった不幸な事件でありましたが、裁判では正当防衛が認められ、被告人には無罪判決がなされました。

私は、この事件の被告人と何度も面談し、彼の言い分を理解し、裁判官を説得できるよう努力しました。

裁判で結果を出すということは、裁判官にこちらの言い分を認めてもらうということです。そのためには、まず弁護士自身が、依頼者の言い分を十分に理解していなければなりません。

弁護士の仕事は、「依頼者の言い分を十分に理解し、依頼者の言い分を裁判官に納得させること」であると、私はこの事件を通じて学びました。

この姿勢を忘れずに、弁護士として依頼者の抱える問題を解決できるよう、切磋琢磨していきたいと思います。

                         2014年6月12日

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